原作:白井カイウの「約束のネバーランド」は、鬼が出てくるダークファンタジー作品です。
同じく鬼がストーリーのキーワードとなる「鬼滅の刃」とは異なる魅力が満載!
略して「約ネバ」の鬼の全てをお伝えします!
「約束のネバーランド」鬼文字とは?
「約束のネバーランド」は、孤児院で育てられた子供達が、実は人間を食べる鬼の食糧として育てられていることに気づき、鬼の世界から人間の世界に逃亡するお話です。
初編の孤児院のグレイス=フィールド(GF)ハウス脱獄編では、院のシスターであるママに気づかれないように情報を探り、逃亡を企てる頭脳戦が面白いストーリーです。
人間を食す鬼の多くは知能がありませんが、言葉を話し鬼文字を操る鬼もいます。
読者には解読不可能の鬼文字は、「約束のネバーランド」の最大の謎と言われています。
原作でも、人間の言葉の訳が描かれていない鬼語は、何を話しているのか謎のままでストーリーが展開していくので、とても気になりますよね。
鬼文字はエノク語に似ているという説が有力です。
【エノク語】16世紀後半ジョン・ディーと霊視者エドワード・ケリーの日誌に記録されている天使の言語とされるものである。彼らはそれは天使により啓示されたものだと主張していたが、現代の一部の魔術研究者は人工言語と見なしている。by ウィキペディア
鬼のトップである「あの方」が発した鬼文字を、このエノク語にあてはめて解読してみると、
「DAMY」となり、これはポーランド語で「女性」という意味になります。
作中で、レイが読んでいた本がポーランド語だったという伏線も考慮すると、この「女性」というワードが更なる伏線になっているように思われますね!
「約束のネバーランド」の鬼語とは?
鬼の世界では基本的に、鬼同志は鬼語で会話しています。
鬼は、知性を持たず本能的に人間を食べる鬼と、知性を持ち鬼文字を巧みに使う貴族階級や王族の鬼に分かれます。
人間を食べない鬼:ムジカと、彼女を守る鬼:ソンジュは、鬼語だけではなく人間の言葉も理解できるので、エマ達と会話をすることが出来ました。
ムジカとソンジュは、傍に人間の子供達がいる時に、鬼語で会話していた場面があるので、人間に聞かれては困る時は鬼語で会話する等、鬼語と人間の言葉を使い分けていると推測できます。
一方で、鬼語は人間には理解出来ない、発音すら出来ないと考えられていました。
が、鬼の食用として子供を育てている農園(孤児院)の管理者は人間であり、彼らは鬼文字を使い、鬼語も理解している描写があります。
作中で再登場したノーマンも、なんと鬼文字を発していたので、やはり人間も学ぶことで鬼語を習得することは出来ると考えられます。
ノーマンが、鬼に育てられた少女:アイシェに、鬼語で何を言ったかも明かされてはいません。
アイシェの育ての親である鬼を、ノーマンが殺したことを考慮すると、謝罪の言葉なのか、それとも、「自分を殺していい」という言葉かけだったのか、読者が推察できる余白があるところも「約束のネバーランド」の面白いところですね。
「約束のネバーランド」の鬼ごっこは伏線?
主人公のエマ達が育った農園のグレイス=フィールド(GF)ハウスでは、子供達はよく鬼ごっこをして遊んでいました。
GFハウスが普通の孤児院ではなく、自分たちは、鬼の餌として家畜のように育てられているのだと気づいた子供達は、その地獄のGFハウスから逃げ出す計画を企てます。
その逃げる手段が、まさに「鬼ごっこ」なのです!
GFハウスの監視役のママやシスターに気づかれないように、日々、鬼ごっこをしながら逃亡計画を練ったり、脱出訓練に励む子供達の賢さに感服します。
「鬼ごっこ」は、運動神経や体力だけではなく、知力も鍛えられるんだなあと思いました。
シスターのクローネとの本気の鬼ごっこは、テクニックを駆使した知能戦です。
子供達は努力の末、GFハウスから脱出しますが、、、しかし、GFハウスから出た世界も、また鬼だらけの鬼世界。
そこからは、本当の鬼との勝負。
本当の「鬼ごっこ」が始まる、という伏線だったと思うと震えました。
「約束のネバーランド」の鬼世界とは?
そもそも、鬼の世界と人間の世界に分かれてしまったのはなぜなのでしょうか。
それは、作品のタイトルでもある「約束」がキーワードとなっています。
鬼は人間を食べる
人間は鬼を恐れ、鬼退治をする
この連鎖を止めるために、ある約束が成されたのです。
それが、「鬼と人間の世界を分ける」というもの。
鬼が人間を食べるために襲ったりせず、人間が鬼狩りをしないように。
なので、鬼の世界で育ったエマ達は、人間の世界があることを知らなかったのですね。
しかし、鬼は生きるために人間を食べないわけにいかない。(人間を食べない鬼もいますが)
それで出来たのが、人間を養殖する農園というわけなのです。
つまりエマ達は、鬼の餌として養殖されていた家畜だったということですね。
この驚きの設定について、ストーリーを読み始めたときは勿論明かされていません。
農園(GFハウス)で育つ子供達が、少しずつ、鬼の存在や自分たちが育てられている意義について気づくのと同時に、読者も真実を知っていくというのが、本当にドキドキいっぱいでスリル満点です。
「約束のネバーランド」の鬼仮面の意味は?
仮面を被っている鬼が多いですが、全ての鬼が被っているわけではありません。
森の中に生息するような野生の野良鬼は仮面を被っておらず、知性のある鬼は仮面を被っていますが、ストーリーでは明確な理由が描かれておりません。
鬼が仮面を被っている理由については、下記のような説があります。
・目を守っている。
鬼の弱点だと言われている目を守るために、知性のある鬼は仮面を被ることにしたとか。
・日光を避けるため。
仮面を被らない野良鬼は、森の中で生息していることから、本能的に太陽光から身を守っているという説もあります。
だから、鬼は夜活動していることが多いのかもしれませんね。
・宗教的、身分的な表明として
鬼によって仮面のデザインが全く異なることから、宗教的な意味合いだという説だったり、鬼世界には階級があるので、身分によって仮面をつけている説などがあります。
諸説ありますが、私は作中で鬼の弱点が「目」だと言われていることから、目を守っているように思いました。
「約束のネバーランド」鬼アニメ
「約束のネバーランド」というタイトルだけを聞くと、つい爽やかなファンタジーを想像してしまいますが、鬼が出てくる「鬼アニメ」でダークファンタジーです。
がっつり鬼アニメというと、やはりコレ。
・「鬼滅の刃」(きめつのやいば)
大正時代を舞台にした鬼狩りの話。
主人公の少年が、鬼化した妹を救うために、鬼達と戦う大人気漫画です。
他にも、鬼が出てくる漫画は色々ありますよね。
・「鬼灯の冷徹」(ほおずきのれいてつ)
地獄の住人(鬼、閻魔大王など)の日常が描かれたブラックコメディ作品です。
・「Re:ゼロから始める異世界生活」(訳して「リゼロ」)
昨今人気のある「異世界に召喚される」設定の漫画です。
その中の大人気キャラ:レムは、強い力を持つ鬼族の生き残りです。
・「うる星やつら」
忘れてはいけないのは、やっぱり「うる星やつら」のラムちゃんですね。
個人的には、鬼が出てくる「鬼アニメ」は、「鬼滅の刃」のような日本的なイメージが強かったのですが、「約束のネバーランド」は主人公の名前もエマ、ノーマン、レイだったり、農園の名前も「グレイス=フィールド」で、現実世界とは違うという設定がわかりやすくていいなと思っています。
「約束のネバーランド」の鬼の名前は?
主要な鬼の名前をご紹介します。
・ソンジュとムジカ
宗教上の理由で、人間は食べない鬼です。
レイを助けたり、エマ達にも協力的。
・レグラヴァリマ
鬼の最上位の女王です。
圧倒的な強さを持ち、体内に核を二つ持つ特殊な存在です。
・イヴェルク公・ノウム卿・バイヨン卿・プポ卿・ドッザ卿(五摂家の鬼)
鬼世界の統治者である王に仕える最上流貴族です。
実際に鬼の世界を支配しており、食用児の農園の管理なども行っています。
・レウウィス大公
ゴールディ・ポンド(GP)編から登場する人気キャラの鬼。
1000年以上生きている鬼で、食用児の狩りを楽しむ享楽的な鬼です。
・あの方
鬼の頂点。鬼達から神として崇められており、ラスボス的な鬼です。
まだまだ沢山鬼は出てきますが、知性のある鬼しか基本的には名前はわかりません。
敵キャラなのに人気のあるレウウィス大公は、ストーリーのキーパーソン(キー鬼)ですが、残念ながらアニメでは出てきません。。

原作の漫画とアニメが大分違いますので、是非、原作の漫画を読むことをお勧めします!
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