原作:田村由美の「ミステリと言う勿れ」は、2022年にドラマ化され、2023年秋に映画化された大人気作品です。
主人公である久能整(くのうととのう)は天然パーマがトレードマークの大学生ですが、鋭い視点と巧みなトーク力によって事件だけではなく、登場人物が抱える悩みまでも解決してしまう痛快ミステリーです。
なんといっても、久能整のキャラがいいですよね!彼の言葉も深く胸に刺さります!
人生に行き詰ったとき、気分が上がらないとき、そしてお子様にも読んでもらいたい、素敵な言葉の数々や、主人公:久能整(くのう ととのう)について纏めました!
「ミステリと言う勿れ」久能整の名言とは?
淡々と、飄々と語る久能整の言葉には独特の重みがあり、なんとも心に刺さります。
様々なシーンで語る整の名言をご紹介します。
①いじめについて
「どうしていじめられてる方が逃げなきゃならないんでしょう。
欧米の一部ではいじめてる方を病んでると判断するそうです。
いじめられなきゃいけないほど病んでる、だから隔離してカウンセリングを受けさせて癒すべきと考える。日本は逆です。」
「いじめられてる子をなんとかケアしよう、カウンセリングを受けさせよう、逃げる場を与えよう、でも逃げるのってリスクが大きい。
学校にもいけなくなって、損ばかりする。
DVもそうだけど、どうしてなんだろう。
どうして被害者側に逃げさせるんだろう。
病んでたり迷惑だったり恥ずかしくて問題があるのは、いじめてる方なのに。」
②子育てについて
「子供をスパイにしちゃダメです。
一生悔やむことになる。自分がうっかり話してしまったことを。
親の足を引っ張ってしまったことを、一生悔やむんです。
子供はバカじゃないです。自分が子供の頃、バカでしたか?」
「子供って乾く前のセメントみたいなんですって。
落としたものの形がそのまま跡になって残るんですよ。」
「その人の娘さんがひどいかどうかはわからないです。子供がそういうふうな態度を取る場合、たいてい親の方が先にひどいことをしてます。
子供がそうなるには理由があります。」
「家に”本がある”、”音楽が流れている”、”絵がある”、”スポーツをする習慣がある“、親が学んでいて趣味を楽しんでる。
そこで育つ子供には人生の引き出しが増える、…と僕は思います。」
③一般論について
「しきたりとかルールとか伝統とか、それって天から降ってきたわけじゃないんで、神様が作ったわけでも自然に湧いたわけでもなくて、その当時誰かが都合で決めただけなので、人が作ったものは人が変えていいんだと思います。
その時の最善の判断で変えていいんだと思います。
だって人は間違うから。」
「人は弱くて壊れやすくて病むことも倒れることもある、それが当たり前です。
だから修復する治そうと思う。それができると信じてる。
翻って日本では弱さを認めない。弱いものは負けで壊れないのが正しい。
壊れたら退場で悩むことすら恥ずかしい。相変わらず根性論です。
弱くて当たり前だと、誰もが思えたらいい。」
④男女差別について
「もし家にいて家事と子育てをすることが本当に簡単で楽なことだったら、もっと男性がやりたがると思う。
でも実際はそうじゃないということは男性にとってしたくない、できないことなんです。なのになんで女性にとって楽なことだと思うんだろう。」
「“女の幸せ”とかにもだまされちゃダメです。
それを言い出したのは多分おじさんだと思うから。
女の人から出た言葉じゃきっとない。だから真に受けちゃダメです。
女性をある型にはめるために編み出された呪文です。」
「男性の方が声が大きいってこともありますけど、冤罪の可能性ばかりが論じられている。まるで痴漢事件の一番の問題は冤罪が起きることかのようです。
でもそうじゃないです、一番の問題は痴漢の被害者がいるってことです。」
「“妊娠は病気じゃない”っていうのはだから健康でフツーに働けるってことじゃなくて、病気じゃないから薬で治せない。
身体の不調がずっと続くけど耐えるしかないって意味だったはず。」
「ゴミ捨てって家中のゴミを集めるところから始まるんですよ。分別できてなかったらして、袋を取り換えて生ゴミも水切ってついでに排水溝の掃除もして、ゴミ袋の在庫があるかチェックして。
そうやってやっと一つにまとめるんですよ、そこまでが面倒なんですけど。
それで感謝しろって言われても、奥さん身体がしんどいんじゃないですか。」
「子供を産んだら女性は変わると言いましたね。
当たり前です、ちょっと目を離したら死んでしまう生きものを育てるんです。
問題なのはあなたが一緒に変わってないことです。」
いかがですか?
まだまだ沢山の名言がありますので、是非ご自分の好きな言葉を見つけてみてください!
「ミステリと言う勿れ」久能整の過去とは?
謎の多い主人公:久能整の生い立ちは、ストーリーが進むにつれて、少しずつわかってきます。
・整は、教育学部に所属する大学二年生の学生です。
推理力も鋭いし、心理学を勉強している描写があるので、探偵になりたいのかな?と思いましたが、学校の先生を目指しているそうです。
・家族構成は、父方の祖母、父、母。
複雑な家庭環境を過ごしており、祖母が母に虐待をして、精神的肉体的に追い詰めていました。
父は祖母に味方であり、家にいないか、自宅に帰っても瞬間湯沸かし器のように、母と子供である整に虐待をしていたそうです。
コミック7巻で整は、
「子供がお父さんに愛されたくて、かまってほしくてグレましたなんて、ドラマの中だけのことですよ。実際はただただ無関心になっていくだけです。」
と、父親への気持ちを語っています。
・複雑な家庭環境
母親は、整が子供の頃に他界しています。
世間的には、母親の死は自殺だとされたようですが、整は自殺ではなく他殺だと考えています。
今後、この母親の死の謎を解き明かしていくことになるのでしょうか。
整は「バスジャック事件」の話中で、一番嫌な死に方として、
「事故や事件で殺されたのに自殺とされてしまうこと」
と発言しており、母親の死のことを指していると考えられます。
・出身は広島県。
広島焼をヘラで食べたり、広島駅で同級生に偶然会うなど、広島が故郷である描写がいくつか出てきます。
現在は、東京で一人暮らしをしています。
「ミステリと言う勿れ」久能整の傷はどうしてできた?理由は?
久能整は、鎖骨のあたりに火傷なのか、大きな傷があります。
コミック1巻で、藪刑事に胸倉を掴まれたときに、鎖骨の傷が明らかになりましたが、その原因については明かされていません。
ただ、前述したように、整の家庭環境は複雑でした。
父親と祖母が、整と母親に対して虐待していたことを考慮すると、整の鎖骨の傷は、虐待によるものだと考えられます。
整は、身体の傷だけではなく、心にも深く傷を負っている描写があります。
父親と祖母から、自分も母親も虐待されていたこと。
母親が自殺(他殺かもしれない)していること。
これらを考えれば、当然、心に傷やトラウマを負っているだろうと想像は出来ます。
実際に、整は幼い頃から、怖いことやショックなことがあると、ダンゴムシのように身体を丸くしてやり過ごしてきました。
大学生になった現在も、ショックなことが起こると、ついダンゴムシのように丸くなりそうになり、
「ダンゴムシになっちゃだめだ」
と自らを奮い立たせる発言をしています。
ダンゴムシのように丸まって、自分の身を守ろうとして過ごしてきたことがわかり、胸が痛くなりますね。
「ミステリと言う勿れ」久能整がつけているマフラーは意味がある?
久能整と言えば、ボリューミーな天然パーマの大きな頭と、いつもマフラーを巻いているスタイルがトレードマークですよね。
映画「ミステリと言う勿れ」で主人公:久能整を演じた菅田将暉(すだ まさき)も、作中でチェックのマフラーをしています。
ドラマ「ミステリと言う勿れ」でもコミックスと同様に、整はいつもマフラーをつけています。
トレードマークと言えばそれまでなのですが、家の中など、マフラーをつけない場面ではタートルネックなど、常に肌を隠す服装をしています。
前述のように、久能整は鎖骨あたりに大きな傷があることを考えると、整は傷を見せたくない為、マフラーをしていると考えられます。
他人がいる場所でお風呂に入ることを極端に嫌がる描写があるので、整は傷のある身体を見せたくないという心理状態であると考察できます。
もしかしたら、鎖骨だけではなく、身体中に傷があるのかもしれませんね。。
「ミステリと言う勿れ」久能整、生活費はどうしてるの?
整は、東京で一人暮らしをする大学二年生の学生です。
終末には大好物のカレーを作ったり、趣味の美術館に足を運んでおり、生活費に逼迫した様子は見られません。
作中でも、整は「僕は親のすねかじりです」と発言しています。
幼少期に、祖母と父親から虐待され、母親は自殺しているという家庭環境を考えると、祖母と父親とはもう絶縁状態なのだろうかと想像しましたが、「すねかじり」ということは、ちゃんと学費や生活費は出してもらっていることがわかります。
父親が仕送りをしているとすると、父親は健在のようです。
自分と母親を虐待してきた祖母や父親と、現在、どういう関係性であるのかは、今のところ明かされておりません。
広島出身であるのに、広島編で整は実家に行っていませんでした。。
現在、父親と祖母は広島に住んでいない可能性もありますが、仕送りはあるものの、父親との関係性が良好ではないことが十分にわかります。
今後のストーリーで、父親との対峙や、母親の死の真相を突き止めるのか、、、
「ミステリと言う勿れ」久能整についてのまとめ
いかがでしたでしょうか。
まだまだ謎がたっぷりな整くん。
今後の活躍も楽しみですね!!
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