「鋼の錬金術師」ホムンクルスについて徹底考察!

大人気作品である「鋼の錬金術師」。

漫画やアニメで、一度は見たことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は、作中に登場する敵キャラクター「ホムンクルス」について、解説・考察していきます。

情報量が多い作品である為、「難しかったので情報を整理したい」「一度は読んだことがある」「アニメを観たことがある」方々にオススメの記事となっています。

この記事を読み、ハガレンのことをもっと好きになっていただけたら嬉しいです。

「鋼の錬金術師」ホムンクルスとは?

そもそもホムンクルスとは、錬金術によって作られた人造人間、及びその技術のことを指しています。

これを踏まえて、ハガレン(鋼の錬金術師の略称)に登場するホムンクルス達がどういう存在かを考察してみます。

ハガレンのホムンクルスに共通している特徴は、以下の4点。
1,ウロボロスの入れ墨
2,七つの大罪がベース
3,再生能力、半不死
4,固有の能力
順を追って見ていきます。

1,ウロボロスの入れ墨

「Ouroboros(ウロボロス)とは、自分の尾を噛んで環を作る蛇または竜で表現されるシンボルをいいます。

始めと終わりがないことから、自己の消尽と更新を繰り返す永劫回帰や無限、真理と知識の合体、創造など幅広い意味を持っています。」

彼らは、身体のどこかにウロボロスの入れ墨があります。

見た目に1番分かりやすい特徴と言えばこれでしょう。実際、これで正体を明かすこともありました。

また、ウロボロスは「不老不死」や「破壊と創造」の象徴とされています。

2,七つの大罪がベース

「七つの大罪(ななつのたいざい、ラテン語: septem peccata mortalia、英: seven deadly sins)は、キリスト教の西方教会、おもにカトリック教会における用語。ラテン語や英語での意味は「七つの死に至る罪」だが、罪そのものというより、人間を罪に導く可能性があると見做されてきた欲望や感情のことを指すもので、日本のカトリック教会では七つの罪源(ななつのざいげん)と訳している[1]。」

知っている方も多いと思いますが、「傲慢」「強欲」「嫉妬」「憤怒」「色欲」「暴食」「怠惰」の欲望ですね。

ホムンクルスは大罪を名前に冠し、それに見合ったキャラクターとなっています。

例えば、暴食のグラトニーは常にお腹を空かせていますし、怠惰のスロウスは「めんどくせー」が口癖です。

3,再生能力、半不死

彼らは凄まじい再生能力を持っています。

銃で頭を撃たれても剣で心臓を貫かれても、なんなら火だるまにされてもすぐに再生していました。半不死の存在なのは、恐らく老化現象を再生しているためだと思われます。

作中の台詞から察するに数100年単位で生きているようですが、正確な年齢は明らかにされていません。

ウロボロスの入れ墨は、ホムンクルスのこういった特徴(ほぼ不老不死であること)を象徴していると言えます。

4,固有の能力

上記の能力は全てのホムンクルスに共通しているものですが、それとは別に固有の能力も持っています。
これについては④で詳しく見ていきます。

「鋼の錬金術師」ホムンクルスの名前と正体は?

これを語る上で大切なのは、そもそもホムンクルスたちの生みの親は誰なのか、ということです。

その人物ですが、実は1巻から存在は示唆されていました。

◆お父様/フラスコの中の小人

古代国家クセルクセス王国にて生まれた人造人間。

作中で「お父様」と呼ばれる鋼の錬金術師のラスボスです。

その姿はエルリック兄弟の父親であるホーエンハイムと瓜二つ

意外とお喋りな面もありますが、感情の起伏はほぼなく表情も変わりません。また、裏切り者のグリードを容赦なく溶岩に沈めるなど、非常に冷酷な性格であることもわかります。

生まれた当初は黒いマリモのような姿で、フラスコの中でしか生きられないため「フラスコの中の小人(ホムンクルス)」と呼ばれていました。この姿の頃は感情豊かで、ジョークや皮肉を口にするなど人間味に溢れています。

◆ホーエンハイムとの関係

色々と謎が多いホーエンハイム。その出自はクセルクセスであり、名前も学もない「奴隷二十三号」でした。

そしてホムンクルスは、ホーエンハイムの血液を媒介にして作られた人造人間です。

つまりこの2人は親子のようなものと言えます。当時はただの1奴隷にすぎなかったホーエンハイムに「ヴァン・ホーエンハイム」の名と知識を与えたのはホムンクルスなので、ある意味ではホーエンハイムの親とも言えるでしょう。

この奇妙な関係にはお互い思うところがあったのか、わりと友好的な関係を築いていました。

ですがこの後、2人はあることが原因で決別することになります。これについては③で解説していきます。

◆ホムンクルスたちの父親

ホーエンハイムの元を去った後、自身から不要な感情(七つの大罪)を切り離し、賢者の石を核として作ったのがホムンクルスたちです。

彼らがほぼ不老不死であり、大罪の名を冠しているのはこのため。つまり、ホムンクルスは大罪とされる欲望を具現化した存在だとも言えます。

お父様が冷淡な性格をしているのは、人間が持つ感情を捨ててしまったからと考えられます。

フラスコの中にいた頃は、窮屈に感じながらもホーエンハイムとの会話を楽しみ自身の願いを語っていました。

「鋼の錬金術師」ホムンクルスの目的は?

ホムンクルスたちはお父様の目的のために動いているので、彼らの最終的な目的はそれを叶えること。

そしてお父様の目的は、完全な存在=神となることです。

人柱たちに真理の扉を開かせ、その力を自分のものにしようとしていたのでした。

◆決別の理由

ホーエンハイムとホムンクルスが決別することになったのは、ホムンクルスがクセルクセスの国民を賢者の石にしてしまったためです。

当時のクセルクセス王は死を恐れ不老不死を求めていました。

ホムンクルスが作られたのはこれが理由です。

ですが、ホムンクルスは国王たちを騙し、自分とホーエンハイム以外の全ての国民を賢者の石に錬成。石の半分はホーエンハイムに、もう半分は自分のものとして自由に動ける身体を手に入れました。

つまり、自分たちを賢者の石として錬成し直しました。その際ホーエンハイムの血液を元に身体を作ったので、2人の容姿は同じなのです。

こうしてクセルクセスは滅び、2人は袂を分つことになりました。

「鋼の錬金術師」ホムンクルスの強さは?

上述したように、ホムンクルスたちはそれぞれ特殊な能力を持っています。

登場順に解説していきます。

ラスト:最強の矛

伸縮自在の鋭利な爪を持っており、その威力はコンクリートや甲冑さえ貫くほど。5本同時に伸ばすこともできます。

エンヴィー:変身

自身の姿を性別や身長、年齢関係なく自在に変えられます。普段は中性的な少年のような姿ですが、本来は巨大な爬虫類に近い姿をしています。本人は普段の姿を「若くてかわいい方がいいよね」と言っているので、エンヴィーの趣味のよう。

グリード:最強の盾

身体を硬化させることができます。全身硬化できますが、その姿はブ男だから嫌だとのこと。基本的には腕を硬化させることが多く、狙われた箇所を硬化させ守るという戦法をとっています。

ラース:最強の目

眼帯で隠した左目に人間離れした動体視力を持ちます。硬化しようとするグリードを圧倒し、銃の弾道を見切り、崖を落下する列車から瓦礫を飛び移って脱出していました。ちなみに、他のホムンクルスと違い人間の身体に賢者の石を注入されたため、魂をひとつしか持っておらず再生能力もありません。つまり上述の芸当は純粋な本人の身体能力です。

プライド:自在に操れる影

1セリム・ブラッドレイの姿は「お出かけ用の入れ物」で、本体は目と牙を持つ影です。これはお父様の真の姿に近いものであり、「始まりのホムンクルス」であるプライドはお父様の特徴を色濃く残しています。この影は攻守ともに優れており、戦闘力はグリードに「俺から見てもありゃ化け物だ」と言わしめるほどのもの。この影は食事もできるようで、グラトニーを食べその能力を自分のものにしていました。
ただ、あくまで影のため強い光や真っ暗闇では戦うことができません。入れ物の身体能力はあくまでも子どもです。

グラトニー:擬似真理の扉

お父様は真理の扉を作ろうとしたようで、グラトニーはその失敗作とされます。腹まで裂けた口には牙が並び、牙(肋骨?)が伸びた範囲のものを丸呑みにします。その腹の中はどこまでも続く暗闇と血の海。真っ白な空間に扉が浮かび、脱出可能な真理の扉とは対照的です。一度引き摺り込まれれば脱出は不可能であり、証拠隠滅にも使われたりもするようです。

スロウス:最速

巨体かつ頑丈な時点でかなりの脅威ですが、固有の能力はその速さです。怠惰の名の通り怠けているだけで、本気を出した際はアームストロング姉弟を圧倒していました。大型トラックが目視できない速さで突っ込んでくるようなものでしょうか。ただ、本人も上手くコントロールできておらず、壁などにぶつからないと止まれないようです。
純粋な身体能力は、不死身故の慢心がないラースが飛び抜けていると思われます。

1番強いのは圧倒的にお父様ですが、相性や状況により戦況が大きく変わるのも面白いところです。ぜひ自分なりに考察してみてください。

まとめ

いかがでしたか?

恐らく「これをもっと知りたい」「あのキャラの解説は?」と思った方も多いはずです

そんな方は、ぜひ本編や公式ガイドブックを読み込んでみてください。必ず新しい発見があります。

それでは、お読みいただきありがとうございました。

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